連合会ではこれまで様々な活性化事業を行ってきました。
あまり反響のなかった企画も含めれば非常に多くの事業を実施してきましたが、それらを振り返ると成果の大きい事業には共通した内容がみられることが分かってきました。
それは、成果の大きい事業の出発点がお客さんのニーズであったという点です。
商店街の知名度が上がり、戸越銀座という地名のブランディングが成功したために、インターネット上で戸越銀座のことを話題にした記事が増加し、連合会ホームページへのアクセス数が非常に多くなりました。
その結果として、インターネットで「戸越銀座」と検索すると、ブログなどを中心として常に一定量の戸越銀座に対する評価等の情報を収集することができるようになってきました。
これは何を意味するかというと、お客さんのニーズ調査的なことを日常的にできるようになってきたということです。
これによって今何が求められているのかが想定がしやすくなり、費用対効果の高い事業を戦略的に実施しやすくなってきています。
また、ホームページへの意見や問い合わせ等も増加してきました。
寄せられる意見には苦情も少なくないですが、それらが非常に重要であると考えています。
特に戸越銀座商店街に寄せられる苦情には、商店街自身が問題視している内容も多く、今後重点的に解決していくべき問題を整理する上で非常に参考になるのです。
その他にも、様々な専門性を持った業者からの営業が増えてきたことで、各分野の先進事例等に関する情報が集まってくるようになってきました。
そして、それらの情報は各業者が社会的なニーズに対応して開発した新製品や新サービスであることが多く、他の商店街に先駆けて様々な新サービスを活用した事業が実施しやすくなってきています。
また、それらの業者は戸越銀座の知名度を利用して今後の営業展開のための事例づくりをしたいと考えているために、比較的安価に実施できるサービスの提案も多いです。
こうした状況において、近年戸越銀座商店街で現在実施している事業は、全く新しい企画を生み出すというよりも、問題点の解決や今の商店街に足りないものを補うという視点で実施しているものがほとんどであり、それがゆえに着実に成果を上げて来ています。
それでもまだまだ課題は多く、短期・中期的にはこれらの問題解決が最も重要であり、地域住民・お客さんのニーズに着実に応えていくまちづくりこそが最も効果的な商店街の活性化事業であると考えています。